つぶやき2022(1)


Nov. 25, 2022  中国

  気候変動の国際会議COPで中国が指導的な役割を果たすことができていたなら、世界中の尊敬を集めることができただろう。昨年のCOP26はその好機だったが中国はその機会を生かそうとはしなかった。今年のCOP27は、新しいアジェンダが出てきてさらなる好機だったが、何もしようとしなった。

Nov. 23, 2022  シャーマ氏

  前回のCOPで議長を務めたシャーマ氏は、ぎりぎりの調整をやってのけるとともに、参加者の「英雄的努力」を讃えた。そのシャーマ氏が今回の結果を嘆いている。「合意文書には石炭火力廃止への道のりがない。」「脱化石燃料の約束が明記されていない。」などなど。

Nov. 23, 2022  線状降水帯

 線状降水帯、気象庁は今シーズンの実績を発表した。精度は、想定内らしいが高くない。しかも、広域を対象にした情報だ。避難行動に使うのなら、もっと有用な情報がある。期待していたひとたちは、これによって何ができるはずだったのか、あるいはできたのか、語る必要がある。

Nov. 22, 2022  損失と被害 

 COP27の唯一の成果は「損失と被害」の補償だった。地球を壊すものは償いを求められることになった。これは大きなことだ。しかし、これによって交渉は格段に難しくなった。初めから腰の引けているものには好都合なのかもしれない。

Nov. 22, 2022  線状降水帯

  気象庁は「線状降水帯による大雨の半日前からの呼びかけ」について、今シーズンの実績を発表した。発生回数は11回で、そのうち呼びかけができたのは3回、見逃しが8回。呼びかけは13回でそのうち10回は空振りだった。地方という広域での予報で、精度は想定内だ、という。

Nov. 21, 2022  失望か絶望か?

  地球を守るためには、温室効果ガスの排出増加は3年以内に止めなければならない。COP27で確認された文書にはそのような記述はない。COP27、失望というべきか、絶望というべきか? だが、残念なことではあるが、予期した通りではあった。

Nov. 19, 2022  在原業平

  写真は伊勢物語に登場する和歌。「かきくらす心の闇に惑ひにき 夢かうつつかこよひ定めよ」。#在原業平 が斎王・恬子(やすこ)内親王に送ったとされる。穏やかではない。穏やかでないことはほかにもあるが、日本文化は、それらをココロトキメク話としておおらかに受け入れてきた。

Nov. 18, 2022  医療事故

  「人は誰でも間違える」。医療事故 に関して、米国では20年以上前に、そう題する報告が出ている。失敗から学ぶ厳しさと堅実さが米国にはある。日本はどうだろうか? 愛知県愛西市 で起きた、コロナ・ワクチンでのショック死事故。

Nov. 17, 2022  ミサイル

 ポーランドにミサイルが落ちた事件。ロシアが発射したものではないらしい。そもそも、ロシアが戦線を拡大できるわけがないことは、冷静に考えればわかることだ。一触即発の事件、NHKの報道や岸田首相の発言には慎重さがあっただろうか? 戦争を煽るようなフシがなかっただろうか?

Nov. 15, 2022  首の皮一枚の希望

 気候変動、首の皮一枚の希望がますます遠くにいく。そうなると、祈るよりない。次の23年、42℃に達するような猛暑が起きないことを! 2018年の西日本豪雨、その翌年の台風19号のような、あるいはそれ以上の惨事が起きないことを!

Nov. 15, 2022  リゾート地

  シャルムエルシェイクとバリ島。いずれ劣らぬリゾート地。前者ではCOP27が、後者ではG20が開かれている。両方で首脳会議があったが、岸田首相はバリ島にしか行っていない。報道の偏りもあって、日本ではCOP27の影は薄い。それにしても、時期をぶつける必要があったのだろうか?

Nov. 14, 2022  エネルギー転換

  ゼロ・エミッションにはやく到達するには、エネルギー転換を急がなければならない。化石燃料から太陽光、風力、水力そして地熱への転換だ。いまだに石炭火力を推進している日本は逆方向に向いているだけでない。転換へのブレーキも働いている。「化石賞」を受賞するゆえんだ。

Nov. 13, 2022  在原業平

  散歩していたら、見事な仮名の歌碑に出あった。「かきくらす心の闇に惑ひにき 夢かうつつかこよひ定めよ」。在原業平が斎王・恬子(やすこ)内親王に送った歌とされる。穏やかではない。

 Nov. 12, 2022  電力小売り自由化

  電力小売り自由化で何百もの会社が参入したが、調達価格の異常な高騰で、撤退が相次いでいる。この国では産業が育たない。雇用も生まれない。その原因は何か? 太陽光、風力などカーボンフリーの電力の普及にも関係することだ。

Nov. 11, 2022  スト

  イギリスでは医療関係者がストを打つという。よくよくのことなのだろう。10年以上続く緊縮財政で、医療サービスはひどいことになっているようだ。日本の医療行政や医療・介護ビジネスも、現場のスタッフが何を耐えているか、知った方がよい。

Nov. 10, 2022  COP27

 気候変動、COP27。それにしても、日本のメディアの、この関心の低さ!

Nov. 9, 2022  COP27

 たとえばパキスタンの洪水。気候変動が原因だからというので温室効果ガスを排出してきた国に相応の補償を求める。道理はあるが、問題は補償の程度と分担の割合、そして負担の工面だ。知恵を絞り、一致点を見出す必要がある。産業社会を作ってきた人類にその能力が試されている。

Nov. 7, 2022  ティッピング・ポイント

 気候変動でしばしば問題にされるティッピング・ポイントという言葉がある。見通しのきかない不連続な気候変化のことだ。たとえば、モンスーンの様相。雨期の降水量の著しい増減、時期や地域の変化がそれにあたる。降水量の増加は今年のパキスタンで起こった。2年前には中国でも起こっている。

Nov. 6, 2022  歴史の政治解釈

 NHK大河ドラマが描く歴史は権力や戦争の政治の世界だ。歴史家EH・カーは歴史の政治的解釈から文化的解釈への発展について述べている。日本の歴史は文化的営為の宝庫でもある。わたしたちがそれを見ようとしないだけなのだ。

Nov. 5, 2022  COP27

 COP27(気候変動)が明日、エジプトで始まる。わたしたちは、協力して互いの生存を可能にすることができるのか? それとも、あいもかわらぬいがみあいで絶滅の道を歩むのか? 主催国は、各国の消極的姿勢にいらだっているようだ。https://cop27.eg/

Nov. 4, 2022  コロナの死者

 100年前のスペイン風邪の流行では5千万人が死亡している。コロナのパンデミックが始まったころ、スペイン風邪の再来だといわれても、どこかに、「まさか」という思いがあった。しかし、超過死亡率から推定したコロナの死者は、すでに2千万人に近づいている可能性がある。

 Nov. 3, 2022  文化が持つ力

 『中日新聞』(『東京新聞』)のきょうの社説は「文化が持つ力」を論じている。後陽成天皇の勅書をめぐる家康の時代の話だ。歴史家EH・カーは、歴史の政治的解釈から文化的解釈への発展について述べている。社説は後者に、家康を来年の主人公に据えるNHK大河ドラマは前者に当たる。

Nov. 2, 2022  線状降水帯

 線状降水帯に関する情報提供が今年始まった。出水期が終わる今、振り返りが必要だ。気象庁は情報の改善という観点で振り返るだろう。使う側は、これによって何ができたのか? できるはずだったのか? 情報が不十分だというなら、どんな情報があれば何ができるのか? 語る責任がある。

Nov. 1, 2022  ゼロコロナ政策

 中国はゼロコロナ政策を続けるらしい。集団免疫ができないとコロナから解放されないという点でどうなのだろう? パンデミック初期の成功体験がアダになっているような気がするのだが。

Oct. 30, 2022  COP27

 コロナが流行した2020年の二酸化炭素の排出量は減った。しかし、2021年には、はやくも、元に戻っている。メタンについては、コロナの中でも減らなかった。温室効果ガスの排出削減は待ったなしだ。来週からエジプトでCOP27が始まる。

Oct. 29, 2022  大雪山

 晴空を背に、白銀の大雪山系がくっきり。

Oct. 28, 2022  予報の価値

 最近わたしは、ある会合で、予報には品質と別に価値がある、という話をした。品質とは予報の科学的な正確さで精度とも呼ばれる。価値は、活用されて社会の役に立つことだ。命を救うのは精度でなく活用だ。この区別、日本ではほとんど認識されていない。

Oct. 26, 2022  三浦綾子

 作家三浦綾子 のラブレターは600通に上ったという。作家の恋人も楽ではない。若くして亡くなったその人物の遺書は「綾ちゃん」という書き出しで始まる。自筆遺書を三浦綾子記念文学館で見ることができる。綾子はその後、神様のような別の男性と出会って結婚している。

Oct. 24, 2022  習近平

 気の合う仲間で固める。こういうことが好きなのは日本人だけではないようだ。習近平氏も同じことをやっている。生物多様性がなぜ大事か、分かっていないようだ。日本の斜陽のあとを追いかけることになるか、造反を招くことになるか、いずれかだろう。

Oct. 22, 2022  波浪注意報

 知床遊覧船遭難事故から半年になる。波浪注意報を無視して出港させた船会社の社長は、「予報は完全でない」と言い訳をした。「完全でない」のは確かだが、無視するとこういうことになる。遊覧船に乗るときには、念のために、自分で波浪注意報をチェックしたほうがよい。

Oct. 19, 2022  ハルマゲドン

 ウクライナを応援し、米国に同調してロシアに制裁を加える。それだけでは決定的に足りない。バイデン米大統領は最近、「核戦争のハルマゲドン」が近づいていると言った。停戦のために何ができるか、を考えなければいけないのだ。ハルマゲドンを避けるために。

Oct. 17, 2022  排出削減の公約

 温暖化で2℃目標を達成するには、排出削減策についてこれまでに出ている各国の公約では足りない。4倍の努力が必要だ。1.5℃なら7倍。そう、国際機関の報告書。努力が足りないということだが、真逆を行くのが日本。横須賀では、来年稼働開始をめざして石炭火力の新設が進んでいる。

Oct. 16, 2022  斜陽

 斜陽の国。たとえば、英国。それでも、英国人は豪語する。世界のトップ10大学の半分はイギリスにある。世界の指導的人物の1/4はそのうちの2つの大学の卒業生だ、と。斜陽の日本には何がある? 「文化」。そうかもしれない。だが、その文化は日本人に大切にされているだろうか?

Oct. 15, 2022  結婚式

 わたしもこんな格好で結婚式をしてみたかった。「#いつきのみや歴史体験館」では、「#十二単でウェディング」と称して平安装束で結婚式をやってくれる。ただし、年に数組限定で、抽選だ。抽選に当たるひとはそれだけでも幸運だ。

Oct. 14, 2022  ハリケーン・イアン

 先月、ハリケーン・イアンの高潮で、避難指示の遅れた自治体を中心に、多くの犠牲者が出た。こういう場合に自分の身を守る方法がある。まず、自分の生活圏では高潮の危険があることを知っていること。次に高潮情報が発表されたら、迷わず避難することだ。1日前には情報が発表されていた。

Oct. 13, 2022  小惑星

 NASAの探査機が、小惑星 の軌道を変えることに成功した。すごいことだ。拍手を送ろう。だが、この小惑星、直径が100m余り。発展を期待したい。

Oct. 11, 2022  人類絶滅のシナリオ

 産業革命から今世紀末までの気温上昇の許容範囲は1.5℃とされている。単年度なら、5割の確率で、今後5年以内にはやくも1.5℃に達する。ある国際機関の報告書だ。戦争もあれば疫病もある。人類絶滅のシナリオがいくつも並行して走っている、ということだろうか?

Oct. 11, 2022  報告書

 第三次世界大戦が勃発するかもしれないときにこんなことを言うのもなんだが、核戦争が起きて地球が放射能で住めなくなるかもしれないときに言うのもなんだが、気候変動による破滅的な変化を防ぐには、一層緊急で一層強力な対応が必要になっている、とある国際機関の報告書。

Oct. 10, 2022  横並び

 以前、中日新聞に「『黙殺』という導火線」というすぐれた社説が掲載された。そのとき、わたしは、本当の問題は黙殺ではなく、言論の自由を内側からむしばむ横並びという病だ、と書いた。安部元総理が撃たれた翌日の全国紙5紙の見出しは一字一句同じだった、という。2重にぞっとする話だ。

Oct. 9, 2022  核戦争

 核戦争の脅威が現実的になってきた。だれがやったのか、クリミア橋が攻撃された。追い込まれているプーチン政権が重大な決断をする可能性がある。そもそもこの戦争は暴挙だった。プーチン氏は、最初の1週間でそれを悟ったはずだ。戦争は長期化し泥沼化する。現代の戦争で得るものはないのだ。

Oct. 8, 2022  十二単

 「十二単でウェディング」と称して平安装束で結婚式をやれるところがある。「いつきのみや歴史体験館」だ。大伯皇女(おおくのひめみこ)が宮を営まれた地にある。在原業平が斎宮・恬子(やすこ)内親王を訪ねた、伊勢物語の中心舞台でもある。

Oct. 7, 2022  ホームラン

 ロシアとの戦争でウクライナが優勢だ。だが、「ホームランは困る。シングルヒットでじわじわと勝ってほしい」。これが、米国の勝手な思惑のようだ。プーチンが沈むのは歓迎、そのために血を流すのは他国民、というわけだ。

Oct. 6, 2022  選挙専制主義

 「選挙専制主義」という言葉がある。選挙によって専制主義政権ができることで、ハンガリーの政権がその例だが、いまではそう呼ばれる政権はいくつもある。中国やロシアだけが専制主義ではないようだ。ハンガリーのオルバン政権は「非リベラル民主主義」を自称している。

Oct. 5, 2022  富裕層減税

 英国トラス政権は、先月末に減税策を打ち出した。富裕層に対する税率を下げるというもので、首相は国連総会でも得意気に語ったものだ。それが、足元の保守党を含めて内外の批判をあびて、早くもひっこめるはめになった。英国では政策に対する社会のチェック機能が働いているようだ。

Oct. 4, 2022  電力自由化

 大手電力会社による地域ごとの独占を廃止しようとした電力自由化が風前の灯だ。産業が育たない。この国で育つのは詐欺ばかりというのでは、あまりになさけない。

 Oct. 3, 2022  円安

 「円安のメリットを生かす」、と政府。デメリットはどうするんだろう?

 Oct. 2, 2022  予報

 「予報は完全ではない」、そういう言い訳が横行している。フロリダ州のある郡ではハリケーン・イアンの高潮で多くの犠牲者が出た。その郡では避難指示の発表が遅れた。北海道の遊覧船遭難事故でも同じ言い訳が使われた。いずれの場合も予報は出ていた。素人の主観を優先すべきではないのだ。

Oct. 1, 2022  金木犀

 気温高めの日が続いているが、それでも季節は巡るようで、金木犀のふくよかな香りがただようようになった。シベリアのイルクーツクでは、朝は氷点下。日本でも、来週後半には、ぐっと涼しくなりそうだ。

Sep.30, 2022  徴兵忌避

 ロシアで徴兵忌避の国外脱出が起きている。ある脱出者曰く。「プーチン政権のために死ぬ気はない」。さもあらん! しかし、これはロシア以外でもいえる。その国の政権のために死ぬことはない。そう考えるひとが多くなれば、戦争はなくなるように思うのだが。

Sep.29, 2022  ハリケーン

 ハリケーン・イアンがフロリダ半島に上陸したようです。キューバを横断してきたハリケーンです。ハリケーンに慣れているキューバでも相当の被害があったようです。こちらでも、台風18号が発生して本州に向かっています。9月になって台風量産体制です。

Sep.28, 2022  ファシズム

 イタリアの総選挙で、ネオファシストのメローニ氏が政権につく見込みだ。ひとつの地殻変動に注意する必要がありそうだ。かつて左翼を支えた誇り高い労働者の子・孫は、不安定雇用で希望がない。米国のラストベルトと同じだ。かつて、左翼は貧しいものの味方だと思われていたのだが…。

Sep.27, 2022  戦争は高くつく

 米軍は、戦後、ほぼ途切れることなく戦争にかかわってきた。近年ではアフガニスタン、そしてイラク。それらは米国にも世界にも高くついた。ロシアも同じ愚を繰り返している。中国が同じ愚を、しかも日本を相手に犯すとは、わたしには思えないのだが。

Sep.26, 2022  実戦経験

 軍隊の強さのかなりの部分は実戦経験にあるらしい。そういう意味では米軍は強い。第2次大戦終了後も、「世界の警察」の名のもとに、ほぼ、途切れることなく戦争にかかわってきたからだ。ロシアのウクライナ侵攻を米国が非難するのは目クソ鼻クソの話ではないのか?

Sep.25, 2022  化石賞

 化石賞というのがあって、日本は毎年のように受賞している。気候変動で後ろ向きの態度をとる国に対する賞で、不名誉なものだ。化石化した思考には死角がある。横並びの文化とあいまって、口を開けば誰もが同じことを言い、ひとの考えないことは誰も考えない。それゆえに、同じ間違いが続く。

Sep.24, 2022  台風一過

 今朝、日の出前に外に出てみると、星空が見えた。しばらく見ていなかったような気がする。台風一過。

Sep.22, 2022  台風15

 今度の台風は15号になる。これは雨の影響が中心になると思われる。ところで、先日の台風14号、九州南部で潮位がピークになったのは、満潮時刻とは無関係の18日の夕方。昼の放送は、鹿児島港13:27などと各地の満潮時刻を伝えていた。ミスリードになりかねない情報発信だ。

Sep.21, 2022  グラウンド・ゼロ

 国土の三分の一以上が浸水するというパキスタンの水害。直接・間接の被害もさることながら、来年の作付けができない。パキスタンの気候変動対応大臣は、今回の水害を気候危機の「グラウンド・ゼロ」と呼ぶ。世界にむけて、「ひとごとではないよ」、と注意を促しているわけだ。

Sep.20, 2022  お願い

 台風 の間、「不要な外出は避けるように」とテレビ。暴風域にはいるようなら、「不要な外出」どころか、用があっても外出は避けるべきだ。それはともかく、これはお願いされるようなことだろうか? お願いは一律強制の一歩手前だ。「外出は危険です」と伝えて判断をゆだねればよいのだ。

Sep.19, 2022  領土 

 領土についていかなる譲歩もすべきでないと考えるウクライナ人は90%に上る、という。しかし、そのことにどういう意味があるのか、慎重に考えたほうがよい。玉音放送より前に、原爆のあとでさえ、日本が戦争に負けると考える日本人が1%でもいただろうか?

Sep.18, 2022  台風

 今度の台風、高潮にも要警戒です。鹿児島市の場合、台風が最接近する18時前後が警戒のポイントです。満潮は13:27ですが、それとは無関係です。1999年に熊本県不知火町で起こった高潮も、満潮時刻とは無関係でした。月による潮位変化にくらべて台風の影響のほうが圧倒的だからです。

Sep.16, 2022  台風(2)

 台風14号は急発達の気配がある。西日本接近時には、予想以上に発達している可能性がある。来週はじめにかけて、大潮ではないが、この時期、もともと潮位が高いので、高潮にも心づもりを。強風・大雨・高波はもちろん。

Sep.15, 2022  台風 

 台風14号、来週はじめにかけて影響がありそうだ。この台風、上空の高気圧のど真ん中を進んでいるので、動きが遅く、進路がはっきりしない。休業などの判断には、単純で客観的な基準を決めて共有しておくことが大事だ。

Sep.14, 2022  ミャンマー

 「黙殺という導火線」について。2015年総選挙以前の軍事政権下のミャンマーに関する報道は、ほぼすべてスーチー氏のことだった。メディアは横並びしてそうした。ほかのすべてが黙殺された形だが、これは黙殺というより怠慢と無能だ。言論の自由を内側からむしばむ横並びという病だ。

Sep. 12, 2022  横並び

 「#黙殺という導火線」は、黙殺が導火線となって爆発にいたる、と論じている。黙殺というと能動的に聞こえるが、問題は横並びという怠慢ではないだろうか? 自由があるのに言論が委縮しているのは、メディアと社会をおおう横並びという病のせいだ。そこには死角ができる。

Sep. 11, 2022  黙殺

 今日、9・11の中日新聞・東京新聞の社説「黙殺という導火線」は一味違う。アルカイダによる21年前の事件と安部元総理の暗殺を、「黙殺」というキーワードで論じている点が興味深い。黙殺といえばメディアの責任もあるが、それと別に、横並びというメディアの病があるように思う。

Sep. 10, 2022  中秋の名月

 今日は中秋の名月だが、北日本を除いて雲が多い。関東以西の梅雨明けは7月下旬に変更されている。梅雨というより雨期だ。ジメジメ・ムシムシが半年近くも続くのではたまらない。七夕も中秋の名月もあったものではない。

Sep. 9, 2022  感染症危機管理庁

 感染症危機管理庁ができるという。いいことのようだが心配がある。行政の権限を強化することが、感染症対策の優先事項なのか、そもそもよいことかどうか、コロナ対応2年半の検証を踏まえる必要がある。ところが、それを検証したはずの有識者会議報告書にはまともな検証がない。

Sep. 8, 2022  線状降水帯(再)

 線状降水帯に関する情報には予報もある。当たるとか当たらないとか、対象地域が広すぎるとか、気象庁を取り沙汰するのはやめたほうがよい。この情報が出れば何をするつもりだったのか、何ができるはずだったのか、気象庁に情報をおねだりしたひとたちは説明する責任がある。

Sep. 7, 2022  燃え尽き

 コロナのパンデミックの中、医療関係者の「燃え尽き」が問題になっている。米国では看護師の半分、医師の2割がやめることを考えている、という。本当になったら医療崩壊どころではない。わたしたちは、そしてわたしたちの社会は、彼らの献身に、きちんと報いることができなくてはならない。

Sep. 6, 2022  線状降水帯

 「線状降水帯」、言葉が先走っているようだ。20207月の豪雨時、お天気キャスターさんなどがさかんに使っていた。いまでは、気象庁からそれに関する情報が発表されているが、避難行動のためならほかに有用な情報がある。使われもしない情報がまたひとつ増えただけではしようがない。

Sep. 5, 2022  ウソ

 ウソとごまかしの文化が蔓延しているようだ。そして、この国は、二流国に凋落した。岸田総理もウソつきだが、ウソとごまかしといえば、故安倍総理の国会での態度だ。そんなひとを国葬するのだという。正直者がバカを見るようなことが奨励されるのでは、この国の凋落は止まらない。

 Sep. 4, 2022  真実を伝える小さな声

 オウム真理教の事件は前世紀末のことだが、統一教会の事件はそれより前からあって、いままで続いている。政権党とグルになっていたからであり、メディアが見過ごしていたからだ。世界の恥さらしだ。わたしたちも、真実を伝える小さな声に対して、もう少し敏感になったほうがよい。

Sep. 3, 2022  モクレンの実

 みのりの秋、春先をいろどったモクレンにも実がついている。

Sep. 2, 2022  歴史上の人物

 「好きな歴史上の人物は」と聞かれると、信長や家康の名前が挙がる。でなければ、頼朝や竜馬だ。だが、なぜ殺したり殺されたりの世界の人物なのか? 空海、紫式部、角倉了以、葛飾北斎、…。日本の歴史には、世界史標準の人物がいくらでもいるのだが。

Sep. 1, 2022  パキスタンの洪水

 パキスタン全土の1/3が洪水で水に浸かったという。一部の農地は何か月も浸水したままらしい。雨季の降水量が平年の2倍になったことに加えて、高温による氷河の融解があったようだ。世界には干ばつに苦しむ地域もある。両極端の現象が、戦争とあいまって世界の食糧危機を深刻にしている。

Aug. 31, 2022  避難指示

 「避難指示」は市町村が発表して、警戒レベル4に相当する情報だが、発表が遅れることがある。「避難指示」以外にも警戒レベル4に相当する情報がある。たとえば、土砂災害警戒情報が発表されると避難が必要になる。そのときは、「避難指示」が発表されていなくても避難したほうがよい。

Aug. 30, 2022  大雨

 あさってにかけて大雨に注意です。大雨による主な災害は浸水と土砂災害です。どちらにリスクがあるか、どちらも平気か、わかっていますか? ハザードマップポータルサイト (gsi.go.jp)で確認できます。これを確認しておくと、情報を有効活用できます。確認は事前に行っておく必要があります。

Aug. 29, 2022  報道特集

 827日、報道特集が神戸市教委のいじめ隠しを報じた。内容はよかったが、いつまでたってもいじめが解決に向かわないのには、報道の責任もある、とわたしは考えている。報道は、この間、もっぱら教師と学校を問題にしてきた。それでよかったのか、考えてみる必要がある。

Aug. 28, 2022  正義の落とし穴

 メディアから聞こえてくるのはウクライナの意気軒昂だ。だが、考えてみたい。かつての日本で、「玉音放送」の前に、敗戦の可能性を報じたメディアがあっただろうか? 勇ましい報道の陰で、日々命が失われている。世界大戦と核戦争の脅威は一寸先だ。正義を論ずるだけでは足りないのだ。

Aug. 27, 2022  秋の空気

 あいかわらず、むしむしした空気だが、中国の北京では、もうすっかり秋の空気。日本でも、明日は、少し空気が変わりそう。 

 Aug. 26, 2022 選挙の限界

 選挙は民主社会の決め方のひとつにすぎない。ノーベル賞を選挙で決めてよいと考えるひとはいない。慎重な考慮を要する問題や将来の世代に関係するような問題も、選挙にはふさわしくないかもしれない。選挙で選ばれたひとたちがそういう問題を決めるとなると不安になるのが普通だ。

Aug. 25, 2022  選挙やり直し

 有権者がしっかりしない限り、選挙をやり直しても同じかもしれない。反ワクチン、反科学、ヘイト、ネット上のバッシング、知名度と人気に依存する選挙…こんなことが続く限り、別種の「統一教会内閣」ができるだけかもしれない。それでも、#選挙やり直しを求めます。

 Aug. 24, 2022  不幸の分け前

 医療関係者や科学者に対するいやがらせが増えているそうだ。感謝すべきひとたちに対する悪意ある仕打ち。これが「不幸の分け前」だとすれば、それを受けるのは、彼ら個々ではなく社会であるべきだ。そして、社会は彼らを守らなければならない。

Aug. 23, 2022  不幸の分け前

 「不幸の分け前」ということについて、シモーヌ・ヴェイユが語っている。「こんなふうに根こぎにされた人びとの世話をしたとする。たとえ悪意ある仕打ちや忘恩や裏切りでしっぺ返しをされたとしても、彼らの不幸の微々たる分け前にあずかったにすぎない」。

Aug. 22, 2022  メキシコ

 ウクライナをメキシコにたとえるひとがいる。プーチンは、ウクライナのNATO加盟を止めたかったのかもしれない。それならもし、メキシコがロシアや中国、そしてキューバとの軍事同盟に加わろうとしたら、米国は黙ってみていられるだろうか、と。考えたことがなかった。

Aug. 21, 2022  自分で考える

 ひとの言うことを鵜呑みにせず、自分で考えてみる。NHKニュースを鵜呑みにせず、自分で考える。NHKニュースが何を伝えて何を伝えないか、自分で考えてみる。エライひとの言うことを聞くだけでなく、自分で考えて、考えたことを話してみる。わたしは、そういうふうにしたい。

Aug. 18, 2022  赤壁の戦い

 三国志の赤壁の戦いでは、おびただしい数の兵士が犠牲になった。後の宋の時代、蘇軾は、「赤壁賦」で、死者の無念をこう表現している。「其の声嗚嗚(オオ)然として、怨むが如く慕ふが如く、…」。蘇軾が赤壁に船を浮かべて死者をしのんだのは旧暦の716日、いまごろのことだ。

Aug. 19, 2022  湿度

 空気中の水蒸気量が増えていることは、相対湿度ではわかりにくい。お天気番組で聞く「湿度」は相対湿度なので、日変化がある。今の時期だと、朝は90%、日中は50%、といった具合だ。相対湿度と別に絶対湿度があって、露点温度などで表す。これは、この時期では、一日ほぼ変わらない。

Aug. 18, 2022  水蒸気

 お気づきだろうか? 空気中の水蒸気量が増えている。日本の夏、ジメジメしているのは元々だが、近年、それがひどくなっている。空気中の水蒸気量は、世界中で増えている。もちろん、温暖化と関係がある。

Aug. 17, 2022  夏の気候 

 夏の気候が変だ。#梅雨 が明けると、夕立と台風以外には雨が降らないものだが、今年はそうでない。梅雨のないはずの北海道で、梅雨のような天気が続いている。温暖化によって、ストームトラック(低気圧や台風の通り道)が極側にシフトしていることは確認されている。

Aug. 16, 2022  日の丸

 日の丸を背負ってものを考えるのでなく、ひとりの人間として考えるようにしたい。日の丸を振りかざしてものを言うのでなく、自分の責任で発言するようにしたい。

Aug. 15, 2022  終戦記念日

 軍人・軍属の戦没者は230万人におよんだという。「赤紙一枚で」「戦争にとられて」。その多くが飢えと病気のなかで。たいていが若いひとたちだ。どんなに無念だったことだろう。丁寧に供養したい。供養し続けたい。「供養」というのは仏教用語だろうか? だが、「英霊」と呼ぶのはちがう。

 

 「英霊」と呼ぶのは、事実から目を背け、思考を停止することになる。あの激戦地硫黄島でさえ、敵弾で戦死したのは30%程度と見積もられている。それに、若い命を奪っておいて、神だ英雄だと持ち上げて死者を弄ぶのは慎んだほうがよい。そういうことをやめないと死者の供養は始まらない。

Aug. 14, 2022  海洋の温暖化

 海にとっての災難はプラゴミだけではない。海洋の温暖化が深刻だ。今年、地中海では、例年より6℃も高いところがあるという。海洋生物のなかには絶滅するものがでてくる。プラゴミ同様、海洋が蓄えた過剰な熱もまた永く保存される。

Aug. 13, 2022  杜甫

 「兵車行」という杜甫の詩は、出征兵士の行進場面から始まっている。兵士たちの多くは、人生のスタートラインに立ったばかりだ。それが戦地に赴く。何のために? 兵士の家族が、最後の別れを交わそうととりすがる。杜甫を含めて中国の詩人たちの戦争描写には虚飾がない。

Aug. 12, 2022  線状降水帯(7) 

 線状降水帯に関する情報が発表されているが、予報に関しては空振りもあれば見逃しもある。自分の身を守るためならば、もっと確かな情報がある。自分のリスクが#洪水 なら、キキクル(洪水害)や河川情報が、リスクが#土砂災害 なら、キキクル(土砂災害)や土砂災害警戒情報が有用だ。

Aug. 11, 2022  線状降水帯(6)

 情報は、特定のひとに「わがこと」として受け止められるのでなければ役に立たない。線状降水帯 に関する情報には、「安全な場所で身を守るなど、適切な行動をとってください」と、呼びかけがつくことがある。匿名の相手に宛てたこのメッセージが誰かに受け止められることがあるのだろうか? 

Aug. 10, 2022  線状降水帯(5)

 線状降水帯に関する情報が発表されるようになった。一般からの情報発信も盛んだ。新しい言葉、より過激な言葉に飛びつくのは情報発信者の常かもしれない。だが、伝える側は、この情報によって、誰が何をできるようになるのか、受け手にきちんと説明したほうがよい。

Aug. 9, 2022  立秋

 立秋が過ぎたのにこの暑さ! シベリアのイルクーツクでは最低気温が5℃以下になっています。いくらシベリアでも、早すぎるようですが。秋の空気が日本に届くのはいつになるやら。今日は、長崎原爆の日。少なくとも、原爆を落とす側にならないよう、気を付けたいものです。

Aug. 8, 2022  ハーバーマス

 ドイツの哲学者ハーバーマスが、ウクライナの戦争について、正義感に駆られた全面的な傾斜に警鐘を鳴らしている。ハーバーマスは、もちろん、プーチンを非難する側だが、世界大戦と核戦争を避けるための分別について述べているのだ。わたしたちが見ている正義がすべてではない。

Aug. 7, 2022  統一教会

 報道関係者というのは、なんでも他人事のようにいうのが習性になっているのだろうか? 統一教会の問題、半世紀以上も見逃されてきたわけだが、これを政治家のせいにするばかりで、みずからの、報道の責任についての言及が少なすぎる。

Aug. 6, 2022  夕立

 山雨欲来風満楼(山雨来たらんと欲して風楼に満つ)。許渾(キョコン)の詩の一句。夕立の前兆を見事に表現している。夕立は夏の風物詩だが、近年、雷はあっても夕立がない。気付かないままに夏の気候が一変している。今日は広島原爆の日。核のない世界を願う。

Aug. 5, 2022  ペロシ米下院議長

 台湾を訪問したペロシ米下院議長の姿は、ベトナム戦争をエスカレートさせたジョンソン大統領に重なる。これで、ウクライナの戦争は、一層解決困難になった可能性がある。台湾に続く韓国訪問では、ユン大統領はペロシ氏に面会しなかった。大統領の分別というべきだろう。

Aug. 4, 2022  線状降水帯(3)

 大雨による災害が起きている。線状降水帯の情報が飛び交っている。自然災害から自分を守るポイントは、自分のリスクから出発して必要な情報を確認することだ。情報から出発するのではない。自分のリスクを確認するには国交省のハザードマップポータルサイト (gsi.go.jp)が便利。

Aug. 3, 2022  温暖化

 温暖化否定論・陰謀説は性懲りもない。最近、こんな話を聞いた。温暖化は北半球だけのことだ、と。熱波・干ばつ・山火事が繰り返すオーストラリアのひとがこれを聞いたらどうだろう? あるいは、ナミビアやマダガスカルのひとが? そして、南極。そこには各国の観測基地がある。

Aug. 2, 2022  プラゴミ

 プラゴミが海洋を汚染し、深海に堆積しているらしい。「人新世」は地質時代のごく短い期間にすぎないが、何億年かののち、人新世の地層を見分けるのは簡単だろう。プラゴミが目印になる。もちろん、そういう研究をするのは人類ではない。

Aug. 1, 2022  戦争

 「その頃からというもの、戦争は文字通り、一時も止むことはなかった」。ジョージ・オーウェルの『一九八四年』だ。ウクライナ戦争、わたしもだが、戦争は長引いたとしても一時的なもので、再び平和な世界に戻ると考えているひとが多いのでは? そうではないのかもしれない。

Jul. 31, 2022  統一教会

 統一教会の霊感商法や合同結婚式、被害のひろがりと深さは目を覆うばかりだ。それが、この国では、もう半世紀も続いている。続くといえば、いじめもそうだ。この国には問題解決機能そのものが欠けているようだ。もっと根本的なのは問題認知能力かもしれない。

Jul. 30, 2022  ゴーヤー

 ゴーヤーの花。夏の間中次から次へと咲く。そして実が、これまた、採っても採っても成る。

Jul. 29, 2022  ナショナリズム

 『イスラエルのアイヒマン』の著者ハンナ・アーレントは、別の著作で、「ひとびとが根無し草状態になると、ナショナリズムへの傾倒が強くなる」と書いている。ナショナリズムは洗脳の結果ではなく、根無し草状態のひとびとが求めるものだ、というのだ。反科学も同じかもしれない。

Jul. 28, 2022  民主主義(7)

 お客さん民主主義のもとで神様のように祭り上げられる有権者の多くが、文化的におきざりにされている。その文化的空白に浸透していくのがSNSなのかもしれない。かれらは、自ら欲するものをそこから得ようとする。SNSの世界では需要に応える供給がつねにある。

Jul. 27, 2022  民主主義(6)

 お客さん民主主義という言葉があるらしい。有権者は立候補者から、またあらゆる言論によって、おだてられ祭り上げられる。これで「お客さん」にならないわけはない。民主主義が元気だったころ、有権者には、実地に民主主義を学び、自ら民主主義の主体として鍛える機会があった。

Jul. 26, 2022  国防意識

 「国防」に危機感を持つひとたちがいる。この国民は憲法九条のせいで国防意識が低く、安保に依存して腑抜けになっているのだ、彼らはそう言う。逆も見方もあるかもしれない。「国」を守るという意識は強くはないかもしれないが、平和と核廃絶への思いは十分に強い、という見方だ。

Jul. 25, 2022  数値の表記

 ニュースに現れる数値にはさまざまな表記がある。①195160人、②195160人、③195,160人、④195,160人。①では読めない。③は無駄だ。しかも、ひとつの番組の中でも異なる表記が混在している。標準がなくてはいけない。それがないとコミュニケーションが難しくなる。

Jul. 24, 2022  敬語

 敬語が混乱している。「山田さんが聞かれている」。これはいったい何を意味しているのか? それに加えて、「させていただきます」という表現の乱用。言う方も聞く方も、疲れるばかりだ。安心して、まちがいのない敬語を使えるようにするには標準作りの努力が必要だ。

Jul. 23, 2022  サルスベリ

 この時期の定番、サルスベリ。花が少なくなる夏場の華美を一手に引き受けている感がある。中国では紫薇花(シビカ)と呼ばれる。白楽天の詩に「紫薇花対紫薇郎」という句がある。「紫薇郎」は中書省の役人。物音ひとつない夏の役所で、彼が紫薇花に向かっている平穏な情景だ。

Jul. 22, 2022  民主主義(5)

 民主主義が元気な時代があった。そのころ、公教育には力があった。人々は、集められて集まるだけでなく、自分から集まって議論した。抗議や異議申し立てがあった。そのなかで、実地に民主主義を学ぶことができた。民主主義に参加資格はいらないが、学ぶ機会はなくてはならない。

Jul. 21, 2022  弓張の月

 今朝、ひさしぶりに月を見た。光は鈍いが輪郭の明瞭な弓張の月だ。夏とはいえ雨と曇天でなかなか月を見る機会がなかった。一本の飛行機雲が添えられていた。月末からは酷暑再来となりそうだ。

Jul. 20, 2022  英国の異常高温

 昨日(19日、火)英国では、史上初めて、40℃を超える最高気温が観測された。ロンドンでも、ヒースロー空港では40℃を超えた。フランスは北海道より北にあり、英国はさらにその北だ。クーラーを備えた家庭がどれだけあるだろうか? 欧州は熱波と火災に襲われている。

Jul. 19, 2022  高温警報

 ロンドンなど英国主要部に高温警報が発表されている。ロンドンの昨日(18日、月)の最高気温は37℃超。今日(19日、火)の最高気温予報は40℃。英国の最高気温記録は38.7℃で3年前のもの。19年前、欧州は熱波に襲われ、フランスなどで1万人以上が犠牲になっている。

Jul. 18, 2022  民主主義(4)

 民主主義に参加するための資質要件の問題は、すべての有権者が初めからそれ持っているという命題を公理とすることで棚上げされている。この虚構と現実との間のギャップは、世論という2次的な虚構を生み、それが権力者に、自己合理化の可能性を与えている。

Jul. 17, 2022  芙蓉

 日本の夏は、元来じめじめしたものだが、近年、気候変動にともなって、水蒸気の量が増えている。「蒸し風呂のような」日々が続くとやりきれない。そんななかで芙蓉の花が清涼な姿を見せてくれる。アオイやムクゲ(槿)の仲間で、ムクゲは韓国の国花でもある。

Jul. 16, 2022  熱海市土石流災害(2)

 上流に大量の盛り土があることを住民が知っていたら、助かる命があったかもしれない。盛り土の危険を行政に訴えたひとがあったが、行政がその情報を住民に共有しておれば、助かる命があったかもしれない。盛り土を規制できなかったことだけが問題ではない。

Jul. 15, 2022  熱海市土石流災害

  熱海土石流災害から1年が過ぎた。この災害が人災であること、その原因は盛り土で、それを行った業者と、それを規制できなかった行政の責任が議論されてきた。この議論には大きな死角がある。問題が住民に共有されていたかどうかに光があたっていない点だ。

Jul. 14, 2022  民主主義(3)

 民主主義の危機が言われている。誰も語らないことがある。それは次の問題だ。民主主義に参加するには一定の資質を要するのか? 有権者にはそれがあるのか? 資質を測るのが容易でないからには、有権者の一部を民主主義から排除するわけにはいかない。では、どうすればよいのか?

Jul. 13, 2022  民主主義(2)

 民主主義の危機が言われている。整理しておくべきことがあるように思う。決め方のルールだ。投票は万能ではない。決めるべきことによってそれにふさわしい方法がある。ブレグジットの国民投票については議論が尾を引いた。ノーベル賞を人気投票で決めてよいと考えるひとはいない。

Jul. 12, 2022  民主主義

 選挙とは妙なものだ。自分の投票しなかったひとが当選して、国民の代表を称するのはしようがない。自分の投票したひとが当選しても、選挙期間中に聞いたのは候補者名の連呼、ひたすら連呼! これで、政策が信認されたといえるのだろうか? しかも、投票に行ったのは半分だ。

Jul. 11, 2022  政策公約

 政策公約に、イメージが膨らむような言葉がない。与野党を通じてだが、野党にとっては致命的だ。有権者の積極的な投票行動に結びつかないからだ。岸田総理は自民党の総裁選で「令和版所得倍増のための分配施策」を打ち出した。ウソだったわけだが、いくらかイメージの膨らむ言葉ではあった。

Jul. 9, 2022  ノウゼンカズラ

 この可憐な花、ひと様のをながめるのが一番。庭に植えると増えすぎて始末におえない。

Jul. 9, 2022  暴力

 選挙結果を覆そうとする議会乱入事件(米国、2021年)、ロシアのウクライナ侵略、そして安倍元首相暗殺。世界はむきだしの暴力の時代にはいったのだろうか? 対抗力があるとしたら文化だ。独占することも排除することもない文化の共有だ、とわたしは思う。

Jul. 8, 2022  産業

 賃金が上がらないのに物価だけが上がる。賃金は、この国では、もう何十年も上がっていない。賃金が上がらないのは産業が育たないからだろう。産業という森には金融が寄生して、森を荒廃させている。森は雇用を生み出す豊かさを失ってしまっている。資本主義には治療が必要だ。

Jul. 7, 2022  国防

 国防だ言うが、守るべき国とは何だろう? 貯金通帳の残額がゼロになるのを心配したことのないお金持ち、国民でなく自分の立身出世を考える官僚、生活の苦労に想像力が及ばない政治家。このひとたちを守るために命を投げ出す。そんなことを、誰に要求できるだろうか?

Jul. 6, 2022  線状降水帯(2)

 気象庁は線状降水帯の予報に取り組んでいる。難易度極めつけの課題だが、ピントは合ってるだろうか? 会合で、「過去の予報でその精度が十分でなかった事例を検証することが重要」との意見が出たそうだ。もっと大事なことがある。予報が正確でも重大な災害が起きた事例だ。

Jul. 5, 2022  氷河

 イタリア・アルプスで大規模な氷河崩壊が起きた。遭難した登山者は10人を超えるそうだ。氷河に挑むような登山者は、氷河の危険については熟知しているのだろうが、近年の危険の増大については知らないかもしれない。

Jul. 4, 2022  線状降水帯

 線状降水帯がメディアの話題になった。気象庁はワーキンググループをもうけて、その取り組みを始めた。難易度は極めつけだ。だが、その予報ができたら何ができるようになるのか、わたしは聞いたことがない。使われない予報がまた一つ増えるのではしようがない。

Jul. 3, 2022  ウクライナ停戦

 日本が無条件降伏したのは原爆が投下されたあとだった。ロシアとウクライナ、片方が完膚なきまでたたかれて戦争が終わるというのでは、あまりに犠牲が大きくなる。核兵器が使われる可能性もある。正義を言い張っていたのでは停戦はない。

Jul. 2, 2022  大賀ハス

 ハスの花は、開いた姿もみごとだが、つぼみもまたいい。

Jul. 1, 2022  NATO首脳会議

 NATO首脳会議、中国を仮想敵国に加えて緊張を高めただけなのでは? こんなところにわざわざアジアから出かけていく外交の貧困。ウクライナ停戦のために中国とインドを巻き込んで日本が停戦の音頭をとる。こんなアイデアを発表した学者グループがあったが無視されている。これがプロの外交だろうと思うのだが。

Jun.30, 2022  武器よさらば

 設計にはフェールセーフという考えかたがある。予期しない誤作動が生じても致命的な結果につながらないようにする仕組みのことだ。戦争のフェールセーフは「武器よさらば」だろう。ヘミングウェーの小説のタイトルでもある。核戦争のフェールセーフは核廃絶だ!

Jun.29, 2022  梅雨はどこへ行った?

 梅雨はどこへ行った? 「北へ行った」。これがその答えのようだ。朝鮮半島や北日本は雨の季節になっている。気候変動で、台風のコースも含めて、気候が北へシフトしている。

Jun.27, 2022  猛暑と物価

 7月になる前から猛暑が続く。世界中で夏が早まっている。「冷房を適切に使って…」。その通りなのだが、電気代が気になってしまう時節ではある。

#くちなし くちなしの花。これも雨が似合う。晴れてるといたいたしい。

Jun.24, 2022  プーチン

 プーチンが悪いのは争う余地がない。でも、誰がプーチンをそうさせたのか? 冷戦終結後もNATOを存続させ、それをじわじわと東方に拡大させた。これをプーチンが脅威と受け止めていたとすれば、戦争は起こるべくして起こったことになる。止めることもできたのかもしれない。

Jun. 23, 2022  参院選

 いよいよ、参院選開始。街頭演説など、にぎやかになってきた。候補者のなかで、庶民の生活が理解できる候補がどれだけあるだろう? 世襲の「トノサマ」がウヨウヨ。それでも、投票に行かないことで異議申し立てはできない。投票に行って、与党以外の候補の名前を書くことだ。

Jun.22, 2022  選挙

 フランスでは総選挙の結果に、左派のメランション氏は「国民は大統領に不信任を突きつけた」と述べた。だが、それなら大統領選の結果は? 選挙は、民主主義の決定方法のひとつに過ぎず、長短がある。そのことを理解して、民主主義を更新していく努力が必要なように思う。

Jun.20, 2022  報道(3)

 「事実が物語る」といわれる。だが、事実に語らせる報道がどれだけあるだろう? メディア側があらかじめ用意したストーリーに断片的な事実を埋め込んでいるのが実態だ。同じ事実をネタに真逆のストーリーを作ることさえできそうだ。

Jun.19, 2022  有識者会議

 政府のコロナ対応を検証する有識者会議の報告書が出たらしい。早いのへ結構だが肝心な点の検証がなく無内容だという。それにしても、有識者会議とか審議会とかいうのはなんとかならないものだろうか? ちゃんとした考えをもったひとが、もっと参加できるようにしたほうがよい。

Jun.18, 2022  アジサイ

 アジサイ、雨が似合う花だ。

Jun.17, 2022  報道(2)

  TBS系の「サンデーモーニング」は、関口宏氏の司会がいい。分別と教養の感じられる短いコメントだけで、しゃべりすぎない。なのに、番組はしゃべりすぎだ! 局の考えを押し付けすぎている。せっかくゲストを呼んでいながら、ゲストにもっと発言してもらったほうがよい。

Jun.15, 2022   報道

  NHKのローカルニュース、このあたりは名古屋圏だが、中学校の放送部でも作れそうなニュースばっかり! 靴底をすりへらすような取材をしたことがあるのだろうか? 壮麗な放送局の建物がこんなニュースを作るためにいるのだろうか?!

Jun. 13, 2022  参院選(2) 投資にまわすような預金を持ったこともなく、財布と相談しながら買い物をする、そういう世界に想像力が及ばないひとたちの政治は終わりにすべきだ。ところが、野党とその応援団もまた、生活にはトント関心がない。それでも、わたしは参院選では投票に行く。行って野党に投票する。

Jun. 11, 2022  ノハナショウブ

 ノハナショウブ、ハナショウブの原種。派手さはないが、素朴な美しさが好ましい。

Jun. 10, 2022  ウクライナの教訓

 もし、わたしが、中国や北朝鮮の指導者なら、日本を攻撃して支配しようなどとは考えない。それに益があったとしても、あまりに高くつく。これがウクライナの教訓にほかならない。高くつく「力による現状変更」を、繰り返してやってきたのは、もっぱら米国なのだ。

Jun. 9, 2022  参院選

 財布と相談しながら買い物をする苦労を知らないひとたちが政治を担っている。NO!を突きつけなければならない。簡単な方法がある。参院選で投票に行って、どこの党でもかまわないから、与党以外の候補者に投票することだ。

Jun. 8, 2022  少子化

 出生数がまた、最低を更新した。若者が結婚して子どもをつくるという、人間社会として最低レベルの条件がこの社会にはかけているということだろう。このままでは日本人が絶滅危惧種になるかもしれない。かく言うわたしも、いい老人なのだが、孫に恵まれていない。

Jun. 7, 2022  驚きの感覚

 「わたしたちが驚きの感覚を失っているウクライナ生まれの米国の研究者ズボフはそう言う。そうでないのなら、驚くべきことがあるはずだ、と。例を2つあげている。1)産業文明が地球を犠牲にしようとしていること;2)情報文明が人間性を犠牲にしようとしていること。

Jun. 6, 2022  銃規制(3)

 近年の米国では、若者の死因の中で、銃に関連したものが交通事故より多いという事実。これは、武器にもって身を守ることより、「武器よさらば」のほうが現実的であることの、疑う余地のないエビデンスだと思うのだが…。

Jun. 5, 2022  銃規制(2)

 米国で、銃で若者が殺傷される事件が続いているが、どのくらい頻度の高い現象か、つまり、どのくらい切迫した話なのか、想像がつくだろうか? 若者の死因の中で、銃に関連したものは、近年では、交通事故より多いというのだから驚くべき話だのだ!

Jun. 4, 2022  梅の実

 冬の終わりに花咲いた梅、いまではこんなおおきな実になっている。梅の実が色づく頃。まもなく梅雨に入る。

Jun. 3, 2022  銃規制

 あんなことが続いても銃規制が進まない米国には、世界中があきれている。「米国には人権がないから制裁を加えなければ…」。そんなことを考える国は、米国が専制国家と呼ぶ国々の中にも、イスラム世界にも、ひとつもない。当然のことだ。問題は米国自身が解決するよりない。

Jun. 2, 2022  監視資本主義

 ズボフはウクライナ生まれで米国の研究者。彼女は、監視資本主義の世界について語っている。そこでは、機械処理が人間関係に取って代わる、という。これは、将来予測ではなく、現在すでに起こっていることだ。

May 31, 2022  防衛費(2)

 食料品の値段がじりじりと上がっている。光熱費もだ。世界的に食糧危機が起きるという話もある。コロナで打撃を受けた庶民の生活は危機に瀕している。こんなときに、自分は食うことに困っていないのか、政治家が語るのは軍備増強だ。

May 30, 2022  重信房子

 「重信房子」。久しぶりに聞く名前だ。刑期終了だそうだ。浦島房子にとって、シャバの風景が一変して見えるのは情報文明のせいだろう。それに目が慣れてくると、平和のかわりに暴力が、豊かさと公正のかわりに格差と不正が、知恵のかわりに無知に満ちた世界が見えてくるかもしれない。

May 29, 2022  防衛費

 与野党の別なく、軍備増強の大合唱だ。教育も福祉もこれだけ貧困なのに、何を削って防衛費にあてようというのだろう? 平和憲法は骨抜きだ。軍備増強が「平和への道」だという。耳を疑う話だと思うのだが、わたしの耳だけが変なのだろうか?

May 28, 2022  バラ

 バラの季節。近くのバラ園にいってきた。この季節、雷や雹にあうことがあるので、天気予報を確認して行くとよい。

May 27, 2022  政策検討会 

 省庁の政策検討会に傍聴参加した。当選のことだが、検討事項全般について、それなりの見識をもっている委員はごく限られているように見えた。世の中には、もっと、見識も考えももっているひとがいると思われる。委員の選任が恣意的ではないか、など問題がありそうだ。

May 25, 2022  「力による現状変更」

 「力による現状変更を許してはならない」。岸田総理やバイデン大統領が繰り返している。米国などが行った2003年のイラク侵攻はなんだったのだろう?

May 21, 2022  プーチン大統領の誤算(3)

 「こんなはずではなかった」。プーチン氏はそう思っているかもしれない。かつての日本と同じではないか。ぞっとする危うさだ。広島と長崎に原爆が投下されるまで戦争はおわらなかった。戦争に落としどころを見出だすことは、ひとりプーチン氏だけの課題ではない。

May 21, 2022  イチゴ

 イチゴの時期。もぎたてのはシャキッとしてうまい!

May 20, 2022  プーチン大統領の誤算(2)

 戦争を始める者には誤算がつきものだ。プーチン氏だけのことではない。真珠湾もそうだった。イラクもアフガニスタンも、そしてベトナムも。指導者の誤算は情報共有がうまくいかないことから起こる。サダム・フセインは大量破壊兵器をもってはいなかったのである。

May 17, 2022  プーチン大統領の誤算

 プーチン大統領には誤算があったのだろう。首都キーウに焦点を当てた作戦で、数日で終わると考えていたのではないだろうか? そうでなければ始めなかっただろう。たいていの戦争は、かくして誤算によって泥沼になる。戦争の真の恐ろしさはそこから始まる。

May 16, 2022  日韓関係

 ナチス・ドイツが世界中から悪く言われていても、ドイツ人は気を悪くするわけではない。韓国人が慰安婦について語ると、たいていの日本人は敏感に反応する。ドイツと違って、戦争を始めた日本といまの日本との区別がはっきりしていないからではないだろうか?

May 15, 2022  すべての科学者に告ぐ

 正義が悪にうちかつのに、科学は貢献できる。しかし、おなじ成果を悪が使うこともある。「研究が兵器に応用され」ることについて千葉工業大が新聞に意見広告を出していた。

May 14, 2022  芍薬

 芍薬が花盛りです!

May 11, 2022  ナチス・ドイツ

 ウクライナもロシアも、ナチス・ドイツに対する戦勝記念日を祝い、相手をナチス・ドイツの再来とののしっている。たいていのドイツ人はそれで気を悪くしているわけではない。ナチス・ドイツといまのドイツが明確に区別されているからだろう。日本にあてはまるようには思えない。

May 9, 2022  報道の自由

 「報道自由度ランキング」で、日本は昨年よりさらに順位を下げて、180か国中71位だという。ロシアが155位で順位が低いのはわかるが、日本に格別の規制はないように思うのだが。発表元によると「自己検閲」だという。なさけない! わたしは最近、長年購読してきた『朝日新聞』をやめた。

May 7, 2022  

 五月待つはなたちばなの香をかげば 昔の人の袖の香ぞする(読み人知らず)。写真は夏みかんで、これも橘の仲間。いま、花の時期で香がいいのだが、香はお届けできない。

May 6, 2022  生存権 

 ひとり親世帯の平均月収は13万円だという。裕福な世帯もあるのだろうが、圧倒的多数はそうでないということになる。生存権にかかわる格差がある。戦争は、地図を国別に塗り分けた国と国との話だが、真の問題は一色に塗りつぶされた日本の中にある。そして、ロシアの中にも。

May 5, 2022  核戦争

 対ロシア包囲網を強めてロシアを追い込む。可能かもしれない。しかし、そうなれば第三次世界大戦と核戦争の危険が高まる。たとえば、この6月、NATO首脳会議が行われるマドリッドが、核攻撃の対象になるとか…。追い詰めるのとは別の知恵が必要だ。

May 4, 2022  日本人  

 欧米の言語では単数と複数を区別する。ハンナ・アーレントは、「ロシア人たち」でなく「ロシア人」と単数で語ることを、全体主義の特徴だと言っている。多様性を排除しているからだ。してみると、「日本人」をもっぱら単数で語るわたしたちは、もっと多様性を意識したほうがよいかもしれない。

May 3, 2022  分別(3)

 現実性がでてきた第三次世界大戦と核戦争。それを止められるのは、おそらく、真理でも正義でもない。分別かもしれない。だが、分別はどこにあるのか? 学会、市民団体、業界団体、どこかの王室か皇室…。そしてわたしたちの声!

May 1, 2022  分別(2)

 真理や正義でなく「分別を体現する機関」というものはあるのか? ポランニー(経済学者)は、産業革命期のイギリス王室がそういう役割を果たした、と述べている。第三次世界大戦と核戦争を前にした今日、そういう役割を果たせる機関があるだろうか?

Apr. 27, 2022  分別

 真理や正義を体現するとされている機関はある。だが、分別を体現する機関は存在しない。いま、第三次世界大戦と核戦争は現実の可能性としてわたしたちの前に登場している。このとき、真理や正義はこれを止める役に立つようには思えない。

Apr. 25, 2022  物価上昇

 コロナで仕事を失ったというひとは少なくない。仕事をもっていても賃金が上がらない。そういうなかで、物価上昇は、富裕層も低所得層も分け隔てがない。低所得層は、これではたまらない。簡単にできる抗議がある。選挙に行って、何党でもかまわないから、与党でない候補に投票してみることだ。

Apr. 24, 2022  「警察は国民の味方じゃなかったの?」

「警察は国民の味方じゃなかったの?」都市封鎖下で厳しく行動を制限されている上海市民の声だ。「軍隊は…?」という声も出てくるかもしれない。日本の警察や軍隊は国民の味方だと言い切れるだろうか?

Apr. 19, 2022  停戦交渉

 ゼレンスキー大統領は、マリウポリの戦況如何では停戦交渉を停止することもある、と語った。これはウクライナの国民や兵士のためにならない。停戦交渉は道理を通すことではないからだ。第2次大戦で米国は日本に原爆を投下した。それによって日本は無条件降伏したわけだが、この人類に対する犯罪は東京裁判で問題にされていない。サンフランシスコ平和条約締結の妨げにもなっていない。原爆投下という戦争犯罪は、日本人と米国人が、そして世界の人々が、時間をかけて裁いていくべき問題なのだ。それを停戦とからめてはいけない。

Apr. 18, 2022  ナショナリズム(3)

 ナショナリズムは争いのもとにはなっても平和を守る役にはたたない。科学や文化・スポーツに国境は無用である。正義を求め悪を憎む気持ちに国境はない。そういう人類普遍の価値を強化するか、それともナショナリズムの合唱に加わるのか、わたしたちはその岐路に立っているのかもしれない。

Apr. 17, 2022  ナショナリズム(2)

わたしたち日本人は、韓国政府が何か言うごとに日本人として身構えるが、日本に住む一人の市民として言い分を聞いてみてもよいはずだ。「大リーグの日本人選手」の活躍に一喜一憂するより、大リーグ野球そのものを楽しんではどうだろうか? 

Apr. 16, 2022  ナショナリズム

ロシアのウクライナ侵攻後、世界中でナショナリズムの大合唱が起こっている。政治の世界と違って、科学や文化・スポーツの世界には国境がないはずなのだが、近年のオリンピックはナショナリズムに毒されている。ロシアの侵攻後は、チャイコフスキーを演奏するのもはばかられる雰囲気がある。

Apr. 15, 2022  国を守ることと平和を守ること(3)

わたしたちがウクライナのことを考えるとき、多くのひとは、日本をウクライナに、ロシアを中国や北朝鮮に置き換えてものを考えようとするようだが、この想定は適切だろうか? 80年前の日本についてはどうだろう?

Apr. 14, 2022  国を守ることと平和を守ること(2)

 国を守ることと平和を守ること。ウクライナ国民にとっては同じかもしれない。しかし、ロシア国民にとってはそうではない。国の名において平和が侵害されているのであるから。わたしたち日本国民にとってはどうなのだろう?

Apr. 13, 2022  国を守ることと平和を守ること

 わたしは、国を守ることと平和を守ることとを区別したほうがよい、と考えている。平和を守ることは具体的なことだが、国を守ることは抽象的なことで、その中身について慎重に考えてみる必要がある。わたしの考えでは、国は守るべきものであるよりも、変えるべきものである。

Apr. 12, 2022  肩身が狭い

 ロシアのウクライナ侵攻で、国防と軍備強化の大合唱が世界中で起こっている。憲法九条をもつ日本でも、敵基地攻撃能力の話が勢いを得ている。憲法九条を擁護し、自衛隊にも反対するものとしては、まことに肩身の狭い思いだ。それにしても、平和を守ることと国を守ることととは同じことだろうか?